浅井リョウ『何者』は小説で学ぶ心理学
これは、大学生の日常そのまま。
私にも存在したし、今の学生にもきっとそう。同じ目標を目指して共に頑張ってきたはずの仲間との溝について書かれています。
SNSの裏アカウントで友達の悪口を書いていた彼はそうすることでしか自分の平常を保てなかった。後半、それを友人に問い詰められた時の描写が見どころです。
今回は内定をとる者とそうでない者の話だけれど、それは何も就職活動に限ったことではなくて
彼氏ができる友人とそうでない私。
昇給するバイト仲間とそうでない私。
表彰台にのぼる同期とそうでない私。
その後の人生でもいくらでも似た状況に遭遇します。
嫉妬との向き合い方を改めて考えさせられる、小説で学ぶ心理学でした。