金沢の観光を盛り上げるには? 体験を提供しよう
早川さんのお話まとめ。
●今何が売れてる? -モノからコトへ。何かを売るなら体験を提供せよ!
日経トレンディが発表した2016年のヒット商品は上記の通り
(http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/pickup/15/1008498/110100497/)
このランキングから何を読み取るか。早川さんが分析したのは下記のこと。
【商品ではなく体験を提供しているものが半分以上】
1位のポケモンGOはバーチャルリアリティー、2位の君の名は商品として買うのではなく映画、3位のアイコスは新しいタバコ体験、4位5位も商品ではなくネットの世界、7位の新型セレナは車という商品ではあるが、売れた理由は自動運転という未来感がウケたから。つまり、私たちはモノが欲しいというよりは未来感を体験したいのだ。バーチャルリアリティーの体験、自動運転という未来の体験、新しい世界の体験…。モノからコトへ、シフトしている。
例)
・CDは売れないが、LIVEは売れる
・普通のランチだと売れないが、インスタ映えするランチは食べに行く →キリンもインスタを考えてパッケージにお金をかけた
・広告も、単にCMを流すだけでなく巻き込み型のマーケティングにシフト
●金沢の観光を盛り上げるには?-金沢らしさを提供せよ
東京の人から見た金沢の魅力は何か?それは、東京にない「本当の日本」があるということ。東京には世界中の料理があるし、最新のトレンドがあるし、何でもあるのだけれど、あまり無いのが、日本らしさ。それが金沢にはある。
なので、彼らは「金沢らしい体験」がしたい。その欲求を満たしてあげると売れる。
事例:八百萬本舗
どうせお土産を買うのなら、金沢らしいところで買いたい。そこでプロデュースしたのがこのお土産屋さん。
お店は古い町屋を改装して金沢らしさを出し、絵付け体験を今風にして(九谷シール)、インスタ映えするレイアウトも練った。2階にはひゃくまんさんがいて、一緒に記念撮影をしたり写真を撮れるようにしたりして、金沢らしさを体験してもらえるお土産スポットにした。
●ブランディング成功例、失敗例 -デザインは大切。必ず金沢以外の出身者を入れろ
失敗例1:加能ガニ
越前ガニのことだけれど、石川で「越前」と言いたくないから加能ガニと名付けたのだろう。けれど東京の人からすると、どこか分からない。
失敗例2:宗玄大吟醸ブラマンジュ
石川の賞をとったお菓子らしいが、まずネーミングからお菓子なのか分かりづらい。色もお菓子っぽくなくて迷ってしまう。味は良いと思うが、デザインが残念。
成功例1:HATCHi
東京の資本が入って作られたホテル。シェアホテルというところが今風。今の若者はシェアになれているから、洗面台が共有でもお洒落なら全く問題ない。一泊3,000円~と安く泊まれることもあってヒットしている。このホテルはデザインが素晴らしい。上手く金沢らしさを取り入れている。
成功例2:金沢の水
金沢美大とのコラボで誕生した水。こういう、人の知恵を借りるということをどんどん企業はしてほしい。売っているのは水ではなく金沢の美。素晴らしい消費だと思う。
●まとめ。 モノからコトへ。金沢でしかできない体験を売れ。